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8月から始まったこのShort Piece ﾌﾟﾛｼﾞｪｸﾄも5回目を数え､気が付けば2012年最後の開催となった｡

今回は特別なﾚｲｱｳﾄとして､ｽﾃｰｼﾞは使用せずにﾌﾛｱに立つ演者を中心に､椅子席が扇状に並ぶ配置｡
いわゆるﾌﾛｱﾗｲﾌﾞとなった｡
密な距離感ゆえか､椅子席でありながら会場はいつもと違った熱を帯びていた｡

2012年の締めくくり｡
まず登場したのは､仙台で活動するﾅｶﾑﾗﾋﾛｼ｡
ｷﾞﾀｰ一本の弾き語りｽﾀｲﾙである｡
客席との距離の近さに､緊張を隠し切れない様子だったがそれもまた彼の愛らしさを感じさせるようであった｡

次は､KUDANZ｡
2012年7月に､ﾊﾞﾝﾄﾞからｻｻｷｹﾞﾝのｿﾛﾌﾟﾛｼﾞｪｸﾄとなったKUDANZだが､今回は完全なる一人の弾き語りｽﾀｲﾙ｡
地元でのﾗｲﾌﾞだけあって､ﾎｰﾑ感たっぷりの雰囲気の中､お客さんよりﾘｸｴｽﾄ曲をその場で募るなど､ﾌｧﾝｻｰﾋﾞｽ満載のﾗｲﾌﾞとなった｡
また､共演のRyo Hamamotoの｢Sally Lee｣をｶﾊﾞｰするという特別な演出も｡
客席で聴いていたRyo Hamamoto本人から｢この後､やりにくい(笑)｣という声も挙がったがKUDANZ特有の､ｴﾌｪｸﾄの聞いた浮遊感のある音像に載せて歌われる｢Sally Lee｣は格別な味わいがあった｡
2012年は､ﾘﾘｰｽ､ﾗｲﾌﾞを経て活躍の範囲を広げてきたKUDANZだが､今年最後の仙台でのﾗｲﾌﾞは､とても温かいものとなったようであった｡

最後に､ﾚｷﾞｭﾗｰ出演者のRyo Hamamoto｡
ARABAKI､Short Pieceのみならず､別ｲﾍﾞﾝﾄやmooolsでの演奏など含めかなりの時間を仙台で過ごすことになった2012年を締めくくるﾗｲﾌﾞである｡
筆者にとっても毎月Ryo Hamamotoの曲に触れることになった5ヶ月間だったが､いつ聴いても､豊かさと緊張感を持ち合わせた歌声と楽曲のｽｹｰﾙ感に､耳を奪われっぱなしであった｡
先にKUDANZがｶﾊﾞｰした｢Sally Lee｣を演奏している最中､突如ｷﾞﾀｰの弦が切れるというﾊﾌﾟﾆﾝｸﾞはご愛嬌｡
偶然とは言え､こういうところも魅力の一つに思えてくる｡
また､途中ｻｻｷｹﾞﾝが加わってのｾｯｼｮﾝでは､以前から交流のある二人ならではの､良い雰囲気が漂っていた｡
Bob Dylanのｶﾊﾞｰを交えつつ､今年最後のﾗｲﾌﾞは大きな拍手をもって幕を閉じた｡

さて､このShort Pieceﾌﾟﾛｼﾞｪｸﾄ､
新年一発目は､金田康平(THEﾗﾌﾞ人間) と､本棚のﾓﾖｺの出演が既に決定している｡
これからもRyo Hamamotoを中心として､素敵な音楽が溢れる夜を作り上げていく予定なので､皆さん､2013年も乞うご期待!

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