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Short Piece Vol.6
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Short Piece Vol.6
ライブレポート

2013年1月24日。
新年を迎えたShort Piece。今年一発目は、イレギュラーな木曜日開催となった。

平日にも関わらずグッドミュージックを求めて集まったお客さんをまず最初に出迎えたのは、本棚のモヨコ。
札幌を中心に活動している5人組バンドだが、その名前は既に津軽海峡を渡って日本全国に広がりつつある。
キュンとくるサウンドに、耳を捉えて離さないメロディー。
そして、音の響きを大切にしながら丁寧に選ばれた歌詞が本当に聴いていて心地よさに包まれるようだった。
居たたまれない日常を、ほんわかと前向きに思案しているような世界観は、特に若い世代の共感を獲得しながら、これからどんどん活動の範囲を広げていくことだろう。

次は、小沼海。
本棚のモヨコのバンドサウンドから一転して、とてもしっとりした弾語りスタイルへ。
クラシックギターにも通じるようなフィンガー・ピッキングと、とてもしっかりした歌声が、独特な曲調を彩っていたように思う。
何となくだけど、彼は家にいたらずっとギターを爪弾いているんだろうなあ、という印象であった。

3番目は、金田康平。
彼の名前を知らなくても、THEラブ人間のフロントマン、と言えばピンとくる人も多いだろう。
2011年の荒吐にバンドとして出演したのはご存知の通りだが、実は2012年は、こっそりHANAGASA LoungeのDJブースに登場し音源に合わせてマイク一本で歌うという、その場にいた人しか知らないようなソロ出演を果たしていたりもする。
仙台でも、何度か弾語りのライヴを開催しているようだが、力強いコードストロークと、淀みない直球ストレートな歌声から間髪入れずに次々と送り出される楽曲は、場内を圧倒的な空気で飲み込んでいた。
バンドの時に感じた、生活の全てが音楽になっているような、そんな雰囲気は、ソロの弾語りでより露わになっていたように思う。
4月にはバンドのニューアルバムが発売されるということで、今年も、その音楽に触れる機会は沢山ありそうだ。
それを考えただけでワクワクさせてくれる、大きな存在感だなと思った。

最後は、レギュラー出演のRyo Hamamoto。
本人に確認したわけではないが、毎回様々なアーティストと共演することは少なからず自身のステージングに影響を及ぼしているのかもしれない。
そう思えるほど、1曲目から全体的に、いつもと違った力強さを感じた。
毎回まったりしがちなMCも短くタイトに抑えた印象。
いつもよりも幅の広い出演者に、大きな刺激を受けたのではないだろうか。
ところで、毎回感じるのだけど、Ryo Hamamotoは、チューニングの技術が素晴らしく高いと思う。
MCをしながら無造作にペグを回しているようでいて、ぴたっと音が合うのは、私のような素人の耳だからなのか、本当に凄いなと感じている。
ギターにまつわる全てがあまりに自然すぎて、これはもうギターが身体の一部と化していると言っても過言ではないのでは、といつも感激しっぱなしだ。
最後、「Wedding Massacre」で締めようとしたが、「後味が悪い」(笑)ということでジャズの小品を演奏して、とても軽やかな幕となった。
この辺のマイペースぶりは、いつもながらの愛すべき一面である。

さて、次回のShort Pieceは、
各方面で話題のさめざめが、アコースティック編成で登場するという、スペシャルな一夜になりそう。
2月22日、いつも通り最後の金曜日、仙台パークスクエアで会いましょう。

Short Piece Vol.7の詳細はこちら


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